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“Karn Evil 9” [音楽]

Emerson, Lake & Palmerネタは大昔に書いたよな,確か.

ELPのアルバムに「Brain Salad Surgery(邦題:恐怖の頭脳改革)」というアルバムがあって,その中に組曲形式の“Karn Evil 9(邦題:悪の教典#9)”という曲がありまして.この曲のドラマティックな展開が私は大好きでしてね,特にライブ版が.とりあえず“1st Impression-Part 2(第1印象パート2)”のライブ映像です.曰く付きのカリフォルニア・ジャムです.

Emerson, Lake & Palmer/Karn Evil 9:1st Impression-Part 2
Emerson, Lake & Palmer/Karn Evil 9:1st Impression-Part 2

ライブだとカール・パーマーの「いつもの」ドラムソロが入るのがポイントですねぇ.YouTubeを彷徨っていて,マーチングバンドがこの曲を演奏している映像がやたら多いことに気がつきました.最初はマーチングバンドだけに,それっぽい第3印象なのかと思ったら,第1印象のカバーで驚いたという次第.こんな感じ.

Ravens Band/Karn Evil 9
Ravens Band/Karn Evil 9

聴いてみて納得.ブラスの使い方も面白いし,パーカッションの演奏がトリッキーなELPのオリジナルよりもその度合いが増していていい感じです.ちなみにいろいろなマーチングバンドの演奏を見ることができますが,大体編曲は同じような感じになっています.

で,この曲をジャズにするとどうなるか.こうなります.

University of the Arts 'Z' Big Band/Karn Evil 9
University of the Arts 'Z' Big Band/Karn Evil 9

個人的に「ELPの音楽はキース・エマーソンのクラシックとジャズに対する憧れ(というかコンプレックス?)から成り立っている」と思っているので,この2つのカバーはある意味先祖返りしたようで不思議な印象を受けました.

ではおまけ.「Brain Salad Surgery」のリハーサルセッション映像です.主導権を握るキース・エマーソン,そつなく演奏をこなすグレッグ・レイク,スティックを奪われてまで演奏の指示をされ半ばキレかけているカール・パーマー.微笑ましいようで,実はかなりおっかない感じ.演奏されているのは“Karn Evil 9”の第2印象と第3印象ですね.

Emerson, Lake & Palmer/Brain Salad Surgery Sessions
Emerson, Lake & Palmer/Brain Salad Surgery Sessions

ということで今日はこんなところで.では~.


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もうそれにしか聴こえないワナ [音楽]

巷では中国万博テーマソングのネタが話題になっているようですが…

パクったどうか?はともかくとして,実際のところ「似てるよなぁ,この曲」と思う曲って結構ありますよね.最近ず~っと引っ掛かってたことがあるんですよね.その曲とは坂本冬美の「また君に恋してる」.いいちこのCMソングでロングヒットしてる曲ですね.この曲のサビのところ何か似ているなぁ,と気になってたんですよ.今朝分かりました.これですね.

King Crimson/Moonchild
King Crimson/Moonchild

何かスッキリしました.ビリー・バンバンのオリジナルでは意識してなかったのに,坂本冬美のカヴァーで気付くって,なんだか不思議な気がします.それはそうと,他に同じようなこと考えてた人いるのかなぁ,って思い「坂本冬美 King Crimson」でググってみました.やっぱりいるみたいです,それも結構.別に私はパクったとかそんなのは全然考えてなくて,むしろほほえましいよなぁ,と思っています.そんなこと言い出したらこの曲は一体どうなるのか,ってことですけども.

Cream/N.S.U.
Cream/N.S.U.

もう「山寺の和尚さん」にしか聴こえないワナ!と,今日はこんなところで.


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あの頃にYouTubeがあったとしたら… [音楽]

YouTubeで音楽系の動画を漁っていて思ったことです.

もういやんなるくらい書いたけど,学生時代に人形劇の音響のプランニングというか選曲をやってました.その理由も足るばー書きましたけど「ギターを弾ける」,これでした.

実際に音響を始めて分かったのは,楽器が弾ける弾けないは基本的に関係なく,一番大切なのは音楽に対する引き出しの数の多さや,理論的・感情的に頭の中で音楽を分類・整理できるかどうか,このあたりだった記憶しています.ちなみに「基本的に関係なく」という一文があるのは,楽器をするといろいろな音楽に触れる機会が多いので,音楽に詳しい人がそうでない人より多い傾向がある,それだけのことです.

何せ引き出しの多さが必要になるので,どれだけ多くの音楽を聴けるかってのがポイントになります.学生の頃でしたからねぇ,今より金なかったからですねぇ.たまたまアホほどたくさんCDを持っている先輩がいたので,いろいろなジャンルの音楽に触れる機会があったのは,ホントラッキーでした.ただどうしても身銭を切ることも多かったですが….

もしそのころ,つまりは1993~5年頃に今のようにネット環境が充実していて,YouTubeがあったとしたらどうなっていただろうかな,と考えた訳です.

YouTubeには合法なもの・違法なものが玉石混合だけども,それはそれはたくさんの音楽関連の動画があります.それだけでも十分音楽に関する引き出しは増えるのですが.ご存知のとおりYouTubeには見た動画に対して関連度の高い動画が紹介されたり,その動画をアップした人が他にどのような動画をアップしているか簡単に確認することができる訳です.つまり,「理論的に」音楽を分類・整理するのは非っ常~に便利なサイトなんですよ,YouTubeは.

例えば…The Whoのある曲の動画を見たとしましょ.そうすると他のThe Whoの曲の動画もリンクをたどることで簡単に見れる,と.なおかつThe Whoに関連のあるミュージシャンの動画にリンクが張られていることもある,と.プロ・アマチュア関係なくThe Whoのカヴァーした曲が見つかることもある,と.この「カヴァー曲が簡単に見つかる」ってのは結構音響のプランを立てるときに便利でして,劇の統一感を出すために同じ曲のさまざまなバージョンを使う,なんてことができてしまうんですよねぇ.

基本的に私はネット肯定派の人間なのであまりネットに対する嫌悪感はないのですが….お金を払うことなく,つまりは苦労することなく,簡単に音楽に触れられるという20年ほど前には考えられなかったことですので.「理論的に」分類はできるけど「感情的に」分類をするにはどうなんだろうなぁ,という気は若干します.結局のところ,その辺は個人のセンスなんだろうなぁ,と無難なところに考えが落ち着いたのでした.

ということで,今日はここまでです.では~!


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“Rock and Roll” [音楽]

一介のアマチュアドラマーの私がボンゾさんの解説をするのも非っ常~におこがましいし,かなり自分流に解釈してしまっているのですが…

いや昼飯どきに会社の同僚のNさんから,
 YouTubeに『Rock and Roll』のドラムレッスンの動画があるから,それ見て最後のソロのところ解説して」
ということになった次第.多分この動画でしょう.

Rock N Roll - Drum Lesson
Rock N Roll - Drum Lesson

セッション程度に軽く演奏してみたことのある立場から言うと,「Rock and Roll」は入り方の方が難しいです.ドラム先行で3拍めの裏から入りますから.アクセントがうまくつけることができなかったり,きっちりとメンバーと意思疎通できていかったりすると,他の楽器が入ってくるところでいきなり崩壊してしまう曲です.そして問題の最後のソロの部分です.

と,その前にジョン・ボーナムの特徴…というかクセを書いてしまった方が早いと思いますので.思うにジョン・ボーナムのドラムの特徴は「三連符の多用と多様」,コレだと思います.「Good Times Bad Times」「The Song Remains the Same」「Achilles Last Stand」の三連系バスドラムが印象深いですね.

ボンゾの場合,手足のコンビネーションで三連符を叩いていることも多いわけです.「バス→L→R」「バス→R→L」「R→L→バス」「L→R→バス」とかですね.実はまさに「Rock and Roll」の最後のソロがその応用です.

この動画をベースに話を進めます.動画の中でドラマーが言っていることなのですが,最後のソロを3つに分けた1つめと3つめのパートは,見たまんまあるいは聞いたまんまをコピーするのが早道ですね.特に3つめのパートは「R→L→バス」のコンビネーションがポイントになっています.が,場合によっては自分流にしてしまっても良いところかと思います.

2つめのパートは三連中抜きのバスドラムを基本になります.ビデオの中では5ストロークと解説していますが,個人的には手で3つ叩いた後,バスドラムを三連中抜きにした方が原曲のイメージに近い感じがします.音を文字に書くと「タタドッド・タタドッド」です.「タタ」の部分は適宜スネア・タム・フロアで変化を付けます.

ここまで書いてアレですが,私これを再現する自信全くありません.原曲のスピード,想像以上に早いですから.イメージをそのまんま叩くのって相当難しいかな,自分のイメージで試行錯誤するのが楽しいような….ということで,最後にライブ版の「Rock and Roll」を紹介して終わりにしましょう.えーと,ボンゾさん,叩きまくって全然解説のとおりになってません.ソロですからね,アドリブですからね,と言い訳.では~.

Led Zeppelin/Rock And Roll
Led Zeppelin/Rock And Roll


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食わず嫌い…という訳ではない [音楽]

パンクは好きではないんですよねぇ…

会社で同僚と音楽の話をしていて,こんな話になった次第.3人で話していて「え,パンクとハードロックって違うんですか?」みたいな話からはじまり,1人を置いてきぼりにしながら「私はCreamの頃がクラプトンのギタリストとして絶頂期だと思いますよ」「でも僕はCream以降のクラプトンの方が好き」的に発展して.ゴメンM君,思いっきり飛ばしてしまって.だってHさんから「スティーヴィー・レイ・ボーン」なんて人名が出てくるとは思わなかったんだもん,つい興奮してしまって…と軽く言い訳.

私「パンクは苦手」とはいいつつ,パンクの連中から一目置かれているというか,むしろ敬意を持たれて接せられるThe WhoとかThe Kinksとか好きなんだよなぁ.それにどうにもキライなSex Pistolsにしても,演奏自体はハードでタイトだから押えておかなきゃいけないバンドって認識を持ってるし…

ぶっちゃけてしまうと奏法や技術は進歩しても,ロックの根底にあるものは一緒だろうし,基本的なロックの文法は,ロックンロールだろうがブリティッシュロックだろうがアメリカンロックだろうがハードロックだろうがヘヴィーメタルだろうかパンクだろうがオルタナティブロックだろうがブリットポップだろうが…疲れた…,は同じだと思うし,パンクの登場は歴史的背景からすると必然だし.

何でパンクがキライなのか考えてみたんですよ.結論としては,
 「反逆者であるべきパンクスが様式化されてるってどーよ」
えぇ私は古いタイプの人間ですよ.古い奴だとお思いでしょうが,今どきのパンクって別に思想とか大層なもんもってる連中は少なそう(に思える)ですもの.だってチェ・ゲバラがどんな人間か知らずに,かっこいいからってTシャツ着てるのは正直どうなのよ,と思いません?

逆から攻めると,The Whoはデビュー当時のイギリスの若者に溜まったフラストレーションをストレートに表現する「My Generation」からスタートして,音楽性を変化させながら「Tommy」「Live at Leeds」「Who's Next」「Quadrophenia」といったキラ星の如き名盤を世に送り出したから私は好きなわけでして.The Kinksの場合は「You Really Got Me」でロックにギターリフという概念を持ち込んでフラワームーブメントの真っ只中,臆することなく「The Kinks are the Village Green Preservation Society」のような古いイギリスの田舎暮らしへの賛歌を作ったりしたから偉大であって.こんな感じで,周囲から何を言われようともThe WhoやThe Kinksは,自分のやりたいことを貫いたからこそ,パンクから尊敬されているんですよねぇ.

単純な話「今のパンクは単なるファッションに過ぎず,熱くもなんともない,単に飼いならされているだけ」みたいだから好きじゃない,と言うことです.中島みゆきの「背広の下のロックンロール」みたいな考え方も好きなんですけどもね.

ということで今日はここまで.せっかくなのでYouTubeから動画を2本紹介しておきます.どちらもThe Kinksのロックオペラの1曲めです.1つめが以前もご紹介した「The Kinks are the Village Green Preservation Society」のタイトルトラック,2本めが「Arthur (Or the Decline and Fall of the British Empire)」から「Victoria」です.興味のある方はお楽しみください.

The Kinks/The Village Green Preservation Society
The Kinks/The Village Green Preservation Society

The Kinks/Victoria
The Kinks/Victoria

スタジオ版に比べて「The Village Green Preservation Society」遅せ~,「Vitoria」速え~.では~.


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“Python's Song” [音楽]

YouTubeモンティ・パイソン・チャンネルがあることに気付きました.いいですよねぇ,モンティ・パイソン

学生時代にモンティ・パイソン好きの先輩がいたのよ.で,「あ,これいいかも」ってハマった訳.これまでもこのブログの記事にいくつかパイソンズの記事は書いてきましたね.「笑って泣ける追悼コンサートっていいよね」「英語力からいろいろと」「大英帝国的空飛大馬鹿曲芸団」…このあたり.ジョージ・ハリソンの追悼コンサート「コンサート・フォー・ジョージ」の動画にもあるとおり,モンティ・パイソンには持ちネタとして歌があり,結構名曲もあるのよね.今日はモンティ・パイソン・チャンネルそれを紹介していこうかと.

まずはこれ.多分モンティ・パイソンの一番有名な曲.

Always Look On The Bright Side of Life

Always Look On The Bright Side of Life

公開当時は大問題となってしまった映画「ライフ・オブ・ブライアン (Monty Python's Life of Brian)」のエンディング・ソング.なぜ大問題作なのか,なぜこの曲が有名なのかなどはWikipediaに詳しく書かれているので読んでくださいませ.「いつも人生の明るい方を見ようよ」ってのは,絶望的な映画のラストに不釣合いでとても切ない.でもホント映画云々を抜きにすると素敵な曲でしょ.

次,私が一番好きな曲.

Galaxy Song

Galaxy Song

これも結構内容が黒すぎて問題になった映画「人生狂騒曲 (Monty Python's The Meaning Of Life)」の劇中歌.エリック・アイドルが冷蔵庫の中から現れてテリー・ジョーンズ扮するおばさんに宇宙の広さを解く歌ですね.ホントかどうか知りませんが,英国のお笑い好きの方にはこの曲で宇宙の大きさを理解している人がいるとか,いないとか.

最後もエリック・アイドルがヴォーカルを取る歌です.

The Money Song

The Money Song

BBCのテレビシリーズ「空飛ぶモンティ・パイソン (Monty Python's Flying Circus)」のスケッチからのご紹介.なんかね.前の2曲,意図して「いい曲」を持ってきたので,もう何か台無しでしょ.でもいいじゃん,このバカバカしいコーラスが.

モンティ・パイソンは偉大なコメディグループではありますが,万人が受け入れることができるかどうかというと決してそうではなく.何せ弱者にも強者にも牙を剥くスケッチが多いですから(例)強者に牙を剥く→競馬場で「女王陛下」が障害物競走をする「クイーン・エリザベス・ハンデキャップ」,何かが足らない上流階級の人を競わせ最後は皆死んでしまう「上流階級バカ世界一決定戦」,弱者に牙を剥く→「バカを見つけよう」「ガンビーさんシリーズ」.でもって宗教や民族,同性愛なんぞを描くきわっきわのスケッチもあり,受け入れられない人は徹底的にダメと思います.スケッチの間にあるテリー・ギリアムのアニメーションもかなりクセが強いしね~.

興味のある人は一度ご覧になってみてください.バカで知的で素敵です.


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コンセプトアルバムとネット配信 [音楽]

ピンク・フロイドは音響やったことある人が必ず通る道だと,私は勝手に思っているのですが…

 英バンド「ピンク・フロイド」、EMIに裁判で勝訴 (ロイター)

う~ん.プログレッシブロック…というかコンセプトアルバムって今のネット配信される形の販売形態って水と油の関係のような気がするのよね.ピンク・フロイドがネタ元だけにそこからアルバムを出してくると…

原子心母(Atom Heart Mother)」のタイトルトラック“Atom Heart Mother”(注:20分以上ある曲です)を単品で買うかと言われると確実に買わないし.「狂気(The Dark Side Of The Moon)」の楽曲をバラで買うかと言われると,私は絶対に買わない.だって「原始心母」も「狂気」もコンセプトアルバムだから,全部一気に聴かないと良さ,素晴らしさが分からないし.それに特にこの2つのアルバムに関してはヒプノシスのジャケットもコンセプトの中に入っていると思うから,多分アルバム単位であってもネット配信では買わない.

好き嫌いの分かれる大作「The Wall」でも同じ.2枚組の大作だけど,このアルバムに関してはシングルカットもされた,ある程度ポップでメッセージ性の強い“Another Brick In The Wall”があるのが違いになるのかな.「狂気」のシングルカットは…“Money”かぁ…まいろいろあったみたいだけど選択としては妥当か….「原始心母」は…ググってみたけど分からない.シングルカットしにくい曲だもんなぁ.

今コンセプトアルバムを作るのは時代錯誤なのかもしれない.でもシングルのスマッシュヒットだけを狙うバンドが多いのはやっぱり残念な気がします.バンド自身の持つコンセプトを前面に出すとか,強いメッセージ性を持たせるとか,もっと単純にストーリーのあるアルバムにするとか…コンセプトアルバムのメリットを今一度考えてみるには,このピンク・フロイドのニュースはいい機会だったかもしれませんね.

明日はどんなアルバムを聴こうかな.と,今日はこんなところで!


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“All Right Now” [音楽]

昨日の劇団 虹色ぽりぐらふの練習の帰り,久々にFreeの曲を聴きまして…

やっぱりいいわぁ,Free.少し前の記事
ブルース向きの中音域の表現力の豊かなポール・ロジャースですが,さすがにFreeBad Companyにはならないか.何かポール・ロジャースにしては「洗練されすぎている」感じがします.…
なんてことを書いた訳なのですが,これは少し修正する必要があるなぁ,と感じた次第.

Freeの音楽の特徴をまとめると「ポール・ロジャースのブルースに根ざした表現力のあるヴォーカル」「ポール・コゾフの何か引っかかりのあるようなギター」「シンプルにまとめられたアンディ・フレイザーのベースとサイモン・カークのドラム」,これが必要最小限の音にまでシンプルにした形で曲になっている,って感じですかね.百文は一聴にしかずってことで,Freeの代表曲英国人なら誰でも知っている(らしいぞ…)「All Right Now」を聴いてみましょう.

Free/All Right Now

Free/All Right Now

この映像は1970年のワイト島フェスティバルのもので,かなりハードな演奏で良いですね.ご存知の方も多いと思いますが,オリジナルはこちらです.いや,ポール・ロジャースにしては「洗練されすぎている」なんてことを書いてしまったのですが,これは我ながら恥ずかしい.Freeの曲って必要最低限の楽器の音で演奏されているので「もの凄い洗練されているんです」.その洗練された土台に泥臭くないブルースを歌うポール・ロジャースのヴォーカルが乗る訳ですから「計算されつくされている音楽」であるんですよ,Freeの曲って.

では比較対象としてQueen+Paul Rodgersで演奏された「All Right Now」を聴いてみましょう.

Queen+Paul Rodgers/All Right Now

Queen+Paul Rodgers/All Right Now

別にどちらがいいかではなくって,Freeの「All Right Now」とポール・ロジャースのバックバンドにQueenが入った形に近い「All Right Now」って同じ曲なのに全然違うんですよね.Freeの方は少ない音でデカイ音を出す,言いにくいけど「収束している」というか「まとまっている」んですよね.Queenの方はそのまんまでQueenの音にポール・ロジャースが乗っている感じがしてて.意図してオリジナルに近く音数を減らす方向の演奏をしているんだけど出てくる楽器の音はQueenみたいな.どちらも洗練されているんだけど,その方向が違うなぁ,と思ったのです.

ということで今日はここまで.


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破壊用ギター…微妙にムカつく [音楽]

もうツッコミどころがありすぎて語りつくされた感のあるあのネタです.破壊用ギターね.

 破壊専用ギター SMASH (K's JAPAN) ※デカイ音が出るので注意!

いやいやいや.まぁ四昔前のミュージシャンがライブでよくやっていたギタークラッシュはかっこいいですよ.リッチー・ブラックモアしかり,ピート・タウンゼントしかり,ジミ・ヘンドリックスしかりで.でもさぁ,壊れること前提のギターを壊されてもさぁ,カタルシスも何もないと思いませんか?

確かにね.真偽はともかく巷でよく言われているのが
「リッチー先生が日本に来たときに破壊用のギターを大量に買う」
ってのはありますよ.それもどうだかな話ではありますが,一応普通のギターはギターですからね.音楽を奏でるハズのギタリストが自分のギターを壊す,って背徳感というかインモラルな感じというかおバカさんっていうか…そんなやっちゃいかんことをやっているからパフォーマンスとして成立し得る訳でして,前提条件が「破壊用です」ではそんなもんあったもんではないんですよね.

百歩譲って破壊用ギターの存在を認めましょ,私の中で.だとしたらこんなにメディアで取り上げられるほどバンバン宣伝してはいかんと思うんですよね.例えにくいけども黄金期のプロレスみたいな感じですかね.今のプロレスって観客も「お約束」が分かってて裏を理解した上で楽しんでるじゃないですか.楽しみ方のスタイルとしてはアリなんですけどね,それってめんどくさくないかな,と.できればリングの上で起こっていることは虚構ではなくて真実であって,なおかつそれが楽しめる方が健全な気がするんですよねぇ.

多分私はこのギターを買うことは一生ないでしょうな.で,ツッコミどころのご案内.SMASHのページからどこのページに行けば良いかな,探しているといちいち音が出てうるさいってのも何かいやだわ.あ,「SPEC」のところが分かりやすいかな,そこクリックしてみてください.ネタと分かってて敢えて釣られてみますが….

「破壊上のご注意」のところな.いちいちツッコムぞ.
 「この商品が想定する使用用途は実際の破壊行為ではありません。」…いきなり存在意義がない!
 「実際に破壊すると…負傷、また感電の危険性があります。」…ま,それをわかっていない人が買うべきではないわな.
 「…万が一破壊する場合は…」…あ,そこが「万が一」なんだ.
 「飛散防止の金網、防弾ガラスなど、万全の安全対策が絶対に必要です。」…どんなライブ会場だ!
 「…使用者の手袋やゴーグル、ヘルメットなど安全装置が絶対に必要です。」…はいはい….
リアクション芸人の心境ですわ,ほんまにもう.

というか何か腹立つのは「ABOUT」の文章で「ロックの精神」を書かれているところですかな.単なるストレス解消用のツールじゃん,この破壊用ギター.…あ,みんな分かってるよな,こんなこと.ということで,今日はここまで.では~.


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“Tubular Bells” [音楽]

マイク・オールドフィールドの音楽との出会いは大学時代のことでした.

人形劇のサークル入ったばかりのころ,新人だった私たちの前で先輩がやった影絵劇,それが一番盛り上がるところで使われている女性ボーカルの曲が気になって気になって.調べてみるとそれはマイク・オールドフィールドの「To France」という曲で.というのがそもそもの出会い.

当時ギターが弾けるというただそれだけの理由で,人形劇・影絵劇の音響プランニングをしていたんだけど,大先輩であるW県のOさんからいろいろ教えられましたよ.音響に関することだけではなく,ロックやジャズ,ポップスとか…この経験があるから今でもiPodにロックの名曲を詰め込んでいるんだけどね.で,マイク・オールドフィールドですよ.

ポップな曲もあるしハードな感じの曲もあるしトラッドな曲もある,1曲60分もある大曲もある,ってことで音響で使いやすそうだなぁ,って思ったのが第一印象.でも音響のことを忘れて彼の曲を聴くと,恐ろしいまでに計算されつくした音作りがされているのがよく分かります.

マイク・オールドフィールドのデビューアルバムと言えば,そう「Tubular Bells」です.1枚のアルバムに2曲しかない大曲志向の強い作品ですね.詳細はWikipediaで読んでみてください.あ,一般的には映画「エクソシスト」のテーマ曲で使われたのでそっちの方が有名かな.別にホラーやスリラーな感じの曲でもないんですけどね「Tubular Bells」.それとこの「Tubular Bells」はヴァージン・レコードの第一弾のアルバムでもあります.

オリジナルの「Tubular Bells」が発売されたのが1973年.まだまだ録音技術が発展途上のこと.マルチプレイヤーであるマイク・オールドフィールドは何十回とオーバーダブをして曲を作って行ったそうな.聴くとわかるのですが,繊細な音が何層にも詰め込まれている,ちょっといやな言い方をすれば「神経質な」曲ではあります.今日はそんな「Tubular Bells」のライブ映像を3本ご紹介!

Mike Oldfield/Tubular Bells-Part1

Mike Oldfield/Tubular Bells-Part1

まずは1970年代にBBCで放送されたというライブ映像.もの凄い数のミュージシャンが参加していますが,要はこれだけの人がいないとスタジオ版に忠実な音が再現できないということでして.えーとYouTubeの仕様で3分割されていますので,続きの観たい人は探してください.

次に80年代のライブ映像から2本.

The Orchestral Tubular Bells (1/2)

The Orchestral Tubular Bells (1/2)

まずはミュンヘンで行なわれた「The Orchestral Tubular Bells」の映像.マイク・オールドフィールドもギターで参加していますね.音の状態が良くないのがつらいところかな.こちらは2分割されています.

Mike Oldfield/Tubular Bells part 1a

Mike Oldfield/Tubular Bells part 1a

モントルーで演奏された「Tubular Bells」です.80年代にはポップな曲も書いていたマイク・オールドフィールド,そのため編成がロックバンドっぽくなっており,70年代のオリジナルに近い演奏とは異なり,アレンジも大幅に変えマギー・ライリーのコーラスを導入し,と原曲とはかなり異なる作品に仕上がっています.こちらも2分割.

その後ヴァージン・レコード離脱後,1990年代に「Tubular BellsII」「Tubular BellsIII」,21世紀に入ってから「Tubular Bells 2003」と続編を作り続けており,その時代の機材や音楽に合わせてアレンジや曲の構成自体が変わって行っているのが面白いところ.そう考えると最後の映像の「Tubular Bells」は本当はマイク・オールドフィールドが1980年代にリリースしたかった「Tubular Bells1.5」とでも呼ぶべきものなのかなぁ,という気がします.

ということで今日はここまで~.


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