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2009観劇記 その16.1 [演劇]

横から雨が振付ける中ダブルヘッダー.劇間が空きすぎてミナミを彷徨う…

 4月25日(土)昼 楽処がむしゃら 「Answer for...」 (ウイングフィールド)

旗揚げ公演ということでおめでとうございます.だけど先に書きます.もったいないところが多くちょっと残念な芝居でした.映画と童話をパッチワークのように繋いだ脚本はありがちととは思ったけど問題なし.役者も荒削りだけども劇団名のように「がむしゃら」で好感が持てます.思うに演出のプランニングがまとまっていないのか,役者にうまく伝わっていなかったのではないか,そんな感じを受けました.その延長で音響・照明がどうもチグハグな印象が強かったです.役者陣はおもしろいので,次作に期待ということで.

 公演おすすめ度:60% (入場料1,500円(Web予約)/私が感じた価格900円)


 4月25日(土)夜 「1000円ぽっきりシアター~芝居あれこれ~」 (トリイホール)

一人芝居を6名7本観ることができるというむさむさコストパフォーマンスの高い作品.一人芝居をみること自体,学生のとき以来だから10数年振りかと思うとずいぶんと久しぶりだなぁという気持ちになりますが,こうして改めて観てみるともの凄く新鮮でした.タイトルどおりホントにいろいろな一人芝居があるもんだと妙に納得してみたりして.個人的に気に入ったのはみぶ真也さんの2本めの芝居.話の流れが多分そうなるだろうなと何となく分かっても恐かった,というか恐面白かったですね.例えとしては多分間違いなく逆なんですが,何か短編小説を読み終えたような気分になりました.何か1000円でここまで魅せてくれるのが単純にうれしかったです.

 公演おすすめ度:180% (入場料1,000円(Web予約)/私が感じた価格1,800円)

今日はもう何かいろんな意味で暑いんだか寒いんだか….とりあえず体調管理に気をつけて,と.


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2009観劇記 その16 [演劇]

仕事後一時ドラム練習後観劇.

 4月24日(金)夜 ゲキバコ! 「ねことけんじゅう」 (遊空間企画)

芥川龍之介の「お富の貞操」という作品をモチーフにした芝居らしい,でも全く事前予習なし.家に帰ってきて青空文庫で「お富の貞操」を読み終えてこの文章を書いています.
日本からどこか海外(音楽と雰囲気からしてスペインかな?)に移して舞台は進行します.内容は二人芝居の重めの内容.単純に私好みの会話主体の骨太な内容だったのでので,十分楽しめました.上演時間は短い(約40分)ですが内容はかなり濃いです.演技・演出とも及第点だったと思いますが,まだまだ質は高めることができるかな~と感じました.気になった点を書くと,話のキーとなる「ねこ」を差ししめすマイムがちょっと分かりにくかったかな.あと客入・客出時のジョン・レノンは内容に対して直球過ぎるかなという気はしました.
ちなみにこの公演がSession2なのですが,前週が公演だった俳優さん異なるSession1を観て比較したらもっと面白かったかも.それにしても劇団のアトリエ公演って独特の不思議な雰囲気があっていいですよね.なお公演はカンパ制なので,「私が感じた価格」は実際にカンパした額になっています.

 公演おすすめ度:-% (入場料:カンパ制(Web予約)/私が感じた価格1,500円)

19:30開演の芝居だったらJR東西線・環状線・宝塚線・地下鉄堺筋線・谷町線・四つ橋線沿線(注:これまで「2009観劇記」シリーズで行った劇場すべてが該当!)なら,通常勤務でもなんとか間に合うかも何て思ってみたりして….そんなことを考えつつ今日はここまで!


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2009観劇記 その15.1 [演劇]

初夏の日和にダブルヘッダー.

 4月18日(土)昼 劇団Island☆12 「ピロリーKINGの冒険」 (ロクソドンタブラック)

舞台は人の体内.菌を登場人物(?)として描いた作品です.物語自体はおもしろかったのですが,正直楽しむことができませんでした.パワーマイムしかり台詞回ししかりで役者の技量にエライ差があるように感じました.本当は照明や音響は役者を助けるためにあるものなんでしょうが,皮肉にも照明や音響が良くできているだけに役者のアラを浮かび上がらせているような結果になっている気がします.何が原因かわかりませんが,もったいないものが多かったです.

 公演おすすめ度:60% (入場料2,500円(Web予約)/私が感じた価格1,500円)


 4月18日(土)夜 激富/GEKITONG 「Beautiful Mania ~ウツクシキヘンタイ~」 (シアトリカル應典院)

2100年の日本を舞台に人間とヒューマノイドを描いたSF入った作品.私の好みにあってとても楽しめました.ただ気になる点がいくつかありましたので,小言のように書かせていただきます.
登場人物に関して,ストーリーの厚みを増すためか登場人物の中にジョーカーというかワイルドカード的な人が多いような気がします.リーフレットに人物相関図が書かれているので,事前に見ておくとより分かりやすいかもしれません.
音響に関して,劇中歌が数曲ありそれ自体は良い曲なのですが,生パートのボーカルだけが音質がかなり異なり少しチープに聞こえてしまいました.リバーブなんかをかけた方がむしろ自然に聞こえるかも….
観客席に関して,全く段差が全く設けられていないので4列め以降はかなり見難いです.あと上演時間が約2時間20分なのを先に伝えていた方が良いかもしれないです.
で,これだけのことを書きつつも物語はもちろんアクションやダンスなども含めて見所はたくさんあるのでかなりおすすめします.

 公演おすすめ度:120% (入場料2,500円(Web予約)/私が感じた価格3,000円)

今日はこんな感じで.


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2009観劇記 その15 [演劇]

15週めにして大阪から脱出.

 4月17日(金)夜 兎町十三番地 「ホロビウタ」 (アイホール)

音楽とダンスだけで十分満足しました.生と死を描いたストーリーはよく考えるとそんなに難しい内容ではないのですが,めためたにメタな部分があるので苦手な人は苦手かも….歌とビジュアルに集中した方が楽しめるかもしれません.多分好きな人にとってはたまらない舞台なのでしょうが,良い意味でクセが強いというかアクが強いというかそんな部分があるので,カルト映画的に印象で観る人を選んでしまうような気がします.正直音楽だけなら日曜にあるライブでいいじゃんと思いましたが,舞台のビジュアルが相当細かいところまで凝っているので,興味のある方は是非アイホールへGo!ということで.

 公演おすすめ度:100% (入場料3,500円(Web予約)/私が感じた価格3,500円)

どうでもいいんですがたまたまiPodの中が戸川純仕様ゲルニカモードになっていて,劇中におもっきり「あれデジャヴ?」みたくなりました(ってこれ書いたらマズイのかな…).


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2009観劇記 その14.1 [演劇]

精華小劇場の桜が散る中ダブルヘッダー.

 4月11日(土)昼 劇団太陽族 「足跡の中から明日を」 (精華小劇場)

云わずもがなの老舗劇団ですね.中島陸郎の生涯を彼の残したメッセージを引用しながら描いた作品です.今春精華小劇場で上演されている円型舞台の作品群の全てを観劇してはないけど,私が観た中では最もうまく活かしている作品でした.自分は作品中に描かれている思考・思想とはちょっと違うのですが,中島陸郎がどのような人であったのか朧気ですが見えてきた気がします.作品はもちろんハイスペックです.挟み込みのシーンは静かに感動してました.ただあえて書くとただでさえメッセージ性が強く,何通りにも解釈ができる中島みゆきの歌を使っているのは観ている方としてはミスリードするかもしれません(というか私がミスリードしている気もしないではないですが…).あとギターのチューニングと演奏はもったいない感じです.関西の小劇場界のルーツを探るには非常にいい作品だと思います.

 公演おすすめ度:100% (入場料3,000円(Web予約)/私が感じた価3,000円)


 4月11日(土)夜 劇団ショウダウン 「ラジオスター」 (インディペンデントシアター2nd)

タイトルとフライヤーに惹かれて観に行きました.舞台は某国軍に占領された日本の京都.そこで占領軍に対抗するべくラジオのゲリラ放送をする兵士とそのリスナーの女性の恋を軸にした物語です.ツッコミどころはあるのですが,物語自体は良くできていて内容は熱くて好みの芝居でした.キャスト・スタッフの方はもっと疲れているのは承知の上で,事前説明の無い中2時間半は観ていて疲れました….難しいのは分かりますが2幕に分けるとか,エピソードを絞り込むとかできるんじゃないかと感じました(役者の苦労話とか内輪なネタを入れる必要はないと思います).ラブストーリーというだけあって恋話があちこちにありますが,それ以外のメッセージもあり見終わった後ちょっと食べすぎたなぁ,という気になりました.個人的にタイトルに惹かれたのは「ラジオ・スターの悲劇(Video Killed the Radio Star)」という名曲があるからでして,劇中に使うかどうか興味がありましたが,思いっきりカヴァー版を使っていました.エンディングでラジオスターが悲劇になるかどうかは,観に行ってのお楽しみということで.観ていて疲れた分を差し引いて「ハグ割引」の価格にさせていただきました.

 公演おすすめ度:83% (入場料3,000円(Web予約)/私が感じた価格2,500円)

金・土で芝居3本,精華小劇場の座談会も観たのでいい加減オーバーヒート気味です.ちょっと頭を冷まそうかと.今日はこんな感じで.


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2009観劇記 その14 [演劇]

金曜の夜に観劇.

 4月10日(金)夜 Play 「Play@TheBARIII」 (トリイホール)

いい意味でおバカというかアホというか,肩の力を抜きまくって楽しむことのできた芝居でした.簡単に書いてしまうとバーPlayのマスター・スタッフ・客を描いた芝居です.トリイホールのリーフレットには「スタイリッシュコメディ」と紹介されています.確かにスタイリッシュというかセンスが良いなと思った部分はありましたが,この芝居に関してはスタイリッシュという表現よりは「センスがあるのにナンセンス」(?)と言った方が私の中ではしっくりくる気がしました.ビジュアルや下ネタで飛び道具的に笑いを取りに来るのが若干多いかなという気はしますが,最初に書いたとおり気楽に観る芝居なのでまぁいいかなと.別のシチュエーションの舞台が観てみたいですね.目眩がするような面白さでした.

 公演おすすめ度:100% (入場料2,500円(電話予約)/私が感じた価格2,500円)

実はいろいろあって電話予約になったのですが,ものすごく真摯に対応していただいたもので,芝居とのギャップが…:).


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2009観劇記 その13 [演劇]

雨の中ダブルヘッダー.たまたまだけどこの順番の観劇でよかった.

 4月4日(土)昼 dracom 「broiler's song」 (精華小劇場)

中島陸郎の「ブロイラーは飛んだ」をベースに他の戯曲,詩を加えて再構築した作品.元の戯曲が難解な上に,意図的に作られたであろう不自然さにいい意味で面食らいました.ストーリーを追いかける芝居ではないので,描写が強烈なところもありかなり好き嫌いは分かれると思いますが,個人的にはアリな作品です.客演の女優さんのインパクトが凄く印象に残りました.それに加えて録音した音声と実際の声,生の楽器の音と背後で不気味に流れるフィードバック音など,音響の使い方が不安感に拍車をかけているのが興味深いところでした.演出の意図に見事にハメられた感じです.人を選ぶことを承知で書きますが,おすすめです.

 公演おすすめ度:114% (入場料2,200円(Web予約)/私が感じた価格2,500円)


 4月4日(土)夜 魔法のチョコレート 「魔女になるには」 (インディペンデントシアター1st)

題名通り魔女のお話です.役者さん・スタッフさんのやる気は強く伝わりましたが,あくまで私基準ということで書かせていただくと,消化不良だった感じがします.私が気になった点は2つ.ストーリーは非常に分かりやすかったです,がそれ故に薄いというか安易というかそんな印象が残りました.それがひとつ.もうひとつは選曲の問題で,物語の各部分には合っている音楽なのに全体で見ると雑多な感じを受けました(それが狙いなのかも知れないですが…).照明の使い方はうまかったと思います.別の世界での話を見たいです.

 公演おすすめ度:80% (入場料2,000円(Web予約)/私が感じた価格1,600円)

2つとも公演の前は土砂降り.夜の公演が終わったら晴れ.いや,夜の公演が救いのある話で良かったよ,ホント.今日はこんな感じで!


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2009観劇記 その12 [演劇]

2週間ぶりにダブルヘッダー.

 3月28日(土)昼 ウミ下着 「少女は不幸がお好き」 (大阪市立芸術創造館)

ダンスパフォーマンスグループの公演.客入れ時に波と海を連想させるSEが流れ,舞台上には出演者がストレッチをしたり子どもの遊びをしているうちに流れるように開演.ダンスだけなのかな~と思っていたのですが,最初に少女の叫びがありそれ以降はダンスが中心となる構成.私はダンスに関しては全く分からないのでそれに関して評価がすることは難しいのですが,描きたいと思っている世界観はなんとなくですが伝わってきました.ただその伝わってきたのは日本語歌詞の音楽によるところが大きい気がします.それに頼らなければもっと良い作品ができるのではないでしょうか.
#しかし「少女の叫び」のシーンで出演者とおもっきり目が合ってドキッとしてしまいました…

 公演おすすめ度:100% (入場料1,500円(Web予約)/私が感じた価格1,500円)


 3月28日(土)夜 劇団ガバメンツ 「ライト家族」 (一心寺シアター倶楽)

フライヤーに惹かれて観に行きました.ライト兄弟が初フライト前にどちらが挑戦するかを決めようとするところから,家族との過去の出来事を回想する物語.良い意味でウェルメイドな舞台でした.良くできた脚本,細かいところまで行き届いた演出,それを最善の形で演ずる役者と,チームワークと言えばいいのかな,素晴らしい形で提供されていて満足・納得の100分間でした.ギターの生演奏が心地よかった.不思議なもので紙の散らかったセットも何だか素敵な感じでした.終盤の飛び道具的なギャグもそこまでの展開がしっかりしてたから活きてたようなものですし.おすすめです.

 公演おすすめ度:140% (入場料2,500円(Web予約)/私が感じた価格3,500円)

公演の間の時間が思った以上にあり日本橋でつまらぬものをGet(それはまだ別のネタ).今日はこんなところで.


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2009観劇記 その11 [演劇]

香川の実家から帰ってきてダッシュで観劇.

 3月22日(日)昼 劇団 鹿蔵 「どうやら葬らしい」 (ステージプラス)

この芝居が第1回公演の社会人劇団ということで興味を持ち観に行った次第.
内容は父親が亡くなった三人兄妹のお通夜描いた,ちょっと人情味が入った感じのコメディなのですが….正直に書きます.シチュエーション的に通夜とか葬式というのはいくらでも面白くなるハズなのに,脚本・演出の問題なのか役者のアイデアが足らないのか原因はさまざまあると思うのですが,あまりにも「もったいない」を感じてしまう作品でした.もしかしたら劇の開始直後に観客を惹きつけることができれば楽しむことができたのかもしれないとは感じますが….あと音楽の使い方がかなり中途半端な感じがします.劇団のWebサイトに書かれているように「会話劇主体」を目指すのであれば,もっと音楽少ない方いいと思うのですが….ここまで書いておいてアレですが,逆に考えると伸びしろは非常に多いので今後に期待できるのかな,と.今回の芝居に関してはおすすめ度低めということで….

 公演おすすめ度:67% (入場料1,200円(当日)/私が感じた価格800円)

芝居が終わって外に出たら雨がザンザカ…傘持ってなかったし.今日はこんなところで~.


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2009観劇記 その10.1 [演劇]

雨が降っても観劇観劇.

 3月14日(土)昼 浮遊許可証 「月ヶ嶽の兄弟」 (大阪市立芸術創造館)

ストーリーは面白いし分かりやすく楽しめました.ネズミの視点から描いているという断りを最初・最後に入れていることもあり,観ていてキャラクターに感情移入もできるし,客観的にも観ることができるという一石二鳥というかお得感はありました.ただ意図的にしていると思うのですが,役者の演技が微妙に,特に狂っていることを表しているところが顕著なんですが,ベクトルが違うんではないのかなぁという感じは受けました.あと「200年後の~」は個人的にはしない方がいいような気がします.面白かったのは事実なので額面どおりで.

 公演おすすめ度:100% (入場料2,500円(Web予約)/私が感じた価格2,500円)


 3月14日(土)夜 JUIMARC(ジューマーク) 「らんちう」 (インディペンデントシアター1st)

「らんちう」と聞くとたまの曲を思い出す世代です….それは置いておいて,この作品中の「らんちう」は「出会ったときに願い事をするとその願いは必ずかなうが願い事をした人は死んでしまう」と非常にやっかいな代物でして.で,らんちうをめぐる3つのストーリーが展開される芝居でした.1話めはごくごくありふれた会話劇です.が,終演後のアフタートークを聞いたことも影響していますが,2話・3話が演出と役者で考えに考えた結果が上手く出ているなぁ,と感じました.2話の指人形とペンライトを駆使した舞台のサイズを変えてしまう手法や3話のブラックライトの使用は自分が人形劇というちょっとだけ特異なことをしていたこともあり,どういうアイデアを元に演出に取り入れたのか非常に興味が沸きました.かなりおすすめですので,興味のある方は是非とも!

 公演おすすめ度:125% (入場料2,000円(Web予約)/私が感じた価格2,500円)

終演後は雨も上がってすっきりと.今日はこんなところで.


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