“See Me, Feel Me” [音楽]
今日はThe Whoの「See Me, Feel Me」のバージョン紹介です.
先に断っておきますが「See Me, Feel Me」はアルバム“Tommy”の最後の曲です.ところがいろいろとややこしいんですよね.“Tommy”の曲目を見ると最後の曲の名前は「We're Not Gonna Take It」です.この曲の中盤に「♪See me. Feel me. Touch me. Heal me」という歌詞がありまして,その部分以降の曲のことを「See Me, Feel Me」と呼ばれることが多いようです.実際The Whoの伝記映画「The Kids Are Alright」のサントラの表記は「See Me, Feel Me」になっています.
と・こ・ろ・が
ケン・ラッセルの映画やミュージカル版「THE WHO'S TOMMY」が上演されてからさらにややこしいことになりまして.「♪See me. Feel me. Touch me. Heal me」のリフレインをRepriseとしてとらえて,その後の「♪Listening to you, I get the music.」以降の曲を「Listening To You」と呼ぶこともあるみたい.「THE WHO'S TOMMY」オリジナルキャストレコーディングのCDにはそのように表記されています.
どうでもいいことを書きましたがご紹介した方が分かりやすいと思いますので,スタート.まずは基本,The Whoのオリジナルアルバムから.
The Who/We're Not Gonna Take It
有名なウッドストックでの演奏だと,終盤どんどんテンポが上がり演劇の香りを感じつつもロック然とした終わり方です.
The Who/See Me, Feel Me(Woodstock1969)
ケン・ラッセルが映画化した「トミー」はツッコミどころ満載で,大御所がたくさん出演している怪作(?)佳作ですが,ラストシーンはこんな感じです.ロジャー・ダルトリーの唄い方に妙に感情がこもっていて少し変かも.同じ曲なのが不思議な感じです.当然ロック比率は下がり演劇比率が上がります.…しかしロジャー,結構危険なことしてるわ.
Roger Daltrey/See Me, Feel Me-Listening to You
キース・ムーン亡き後ドラムにケニー・ジョーンズ,サポートのキーボードにジョン “ラビット”バンドリックを迎えてからの「See Me, Feel Me」です.どんどんロジャーがマッチョ化してきています.んで,声も太くなってきてます.
The Who/See Me, Feel Me(Hammersmith Odeon 1979)
ここで少し毛色をかえてロックミュージカル「THE WHO'S TOMMY」から最後の部分を引っ張り出してみます.2つのカンパニーの違いを楽しんでください.
THE WHO'S TOMMY/See Me, Feel Me(reprize)-Listening to You(Youth Theatre)
THE WHO'S TOMMY/We're Not Gonna Take It-Listening to You(University of Arizona)
2つめ「See Me, Feel Me」がカットされてるぅ….それは置いておいてもかなり演出やアレンジが違ってて,その部分も楽しめますね.
最後はThe Whoが2004年に初来日したときの動画です.キースもジョンも先に逝ってしまった.だけどもThe Whoは続いている,ということを認識します.ロジャー・ダルトリーとピート・タウンゼントにはロックンローラーとしてこれからも生き様を見せつけて欲しいですね.
The Who/See Me, Feel Me(Yokohama 2004)
ギタークラッシュとその後の肩組みを見ると,何か熱いものがこみ上げてくるわ,ホント.ピート!ロジャー!これからもがんばってくれ!!
ということで今日はここまで.では.
拙者が聴いたのは'69のWoodstockバージョンだったんですねぇ。20年以上前、この曲をFM愛知で聴いてずーっと気になってましたけど、お陰でようやく疑問が解けました。
by Rifle (2012-12-28 20:23)