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「カラフルメリィでオハヨ ~いつもの軽い致命傷の朝~」(ナイロン100℃)観劇記 [演劇]

昨日5月4日,松下IMPホールにナイロン100℃の「カラフルメリィでオハヨ ~いつもの軽い致命傷の朝~」(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)を観てきたので例により簡単に感想を….

期待以上の出来栄え!やっぱりKERAにとってもナイロンにとっても大事な芝居なんだなぁ.

実はこれまで何度か演劇関連の記事に書いていたとおり,あまり期待してなかったのよ.だいたい観に行こうって決め手が馬渕英俚可が出演するから,っていつぞやの記事に書いたくらいで.「カラフルメリィ~」は劇団健康時代から今回で4度めの上演になるけど,実は生で見るのは今回が初めて.つか前回3演めの上演が1997年,私がまだ徳島にいる頃の出来事で芝居を観るためだけに大阪まで行く金が無かったわけで.一応ビデオは持っていて,それを観た限りではよくできた芝居だけども今更再演も無かろう,という気持ちだったのが観劇前.

再演モノに関してはどうしても前回との比較になりがちなのは予め許して欲しいのだが,個人的には生で観ているつうのもあり今回の方が上.ま,これは当たり前ですな.ただビデオの3演めに比べるとかなりギャグに関してはあまり変わっていないのだが,全体的には話が分かりやすくなり(基本的に映像つかCGは非常に印象的だったオープニングだけだし),そして重い方向にシフトしている気がする.

ここからはネタばれが入ってくるから,まだ公演に行っていない人は注意ね.重くなっているのは多分3演めには無かった,峯村リエ演じるみのすけの息子の嫁が宗教にハマりかけていることが第一の理由だろうな.2幕がはじまってからの比留間家のシーンがそのため長くなりかつ重くなっている.個人的には今回の方が好み.この点は観る人によりかなり意見の分かれるところだと思う.

あと時代をあえて1980年台に設定しているのも,KERAが「私戯曲」と呼んでいることを考えると妙に生々しいというか何というか….この作品ができた過程ってのはナイロン好きの人やKERA好きの人は知っていることだと思うから書かないけどねぇ.ただ3演めのビデオの中で当時のKERAが言っていた,この作品への客観性ってのはかなり上がっているとは感じる.まぁ,いかに本人が客観的とは言ってもKERAの中では絶対いろいろなものがよぎっているハズで,それが見え隠れするのがこの舞台の核であって,誤解を招かれることを承知で書くと面白いところだからね.というか絶対この芝居観ると自分に重ねあわせる部分があると思う,例えば私の場合は亡くなった父と祖父のことが頭をよぎっていたわけで….

パンフレットを見ると2演めにフォーマットが出来上がってそこにどのように味付けをするかがポイントになっていると思うのだが,今回は良かったのではないかな.相変わらずの長尺で3時間超の作品だがそれはもう慣れたしね:)(つか「消失」が1幕もので3時間近いってのがどうかしてた訳で…).

ま,こんなところかな.で,ナイロンの次回作が「ナイス・エイジ」の再演.この作品は大好きなので非常にうれしいのだが,東京公演のみっぽい感じ….前回もそうだったんで再演は大阪に来て欲しいが…しっくりとくる劇場が無いような気がするし.久々に東京遠征するかな,今冬は.

追記その1:
馬渕英俚可,好きな女優さんのひとりなんだけど今回は微妙に浮いてた気がする….まぁ80年代のヘアスタイルなので違和感があったから感じただけかもしれんが.
追記その2:
松下IMPホールのある建物のとなりは言わずと知れたシアターBRAVA!.ここで今やってるのが中島みゆきの「夜会」な.チケット取れなかったから行かないけどね….ちょうど終演のタイミングが重なったようで,大阪ビジネスパークは祭日の夜10時過ぎとは思えない人の多さだったのが印象的だったわ.


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