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久々にWebアクセシビリティのネタを書いてみた その2 [e-AT・AAC(コラム)]

4月6日の記事で久々にWebアクセシビリティのネタを書いたが今日はその続き.公私ともどもこの内容に関して話す機会があったので,自分の考えを明確にするために,また何をすればよいかを考えるために文章を書いてみたい.

まず私のスタンス.大体以下の内容の感じ.

  • ベストは全てのサイトで高いWebアクセシビリティが達成されること.ただしこれはこの文章を書いているこのblogですら達成できていないことだし,個人のサイト全てに求めるのは困難だろう.
  • 公的な機関のサイトで高いWebアクセシビリティが達成されていないのは言語道断!いくつかの自治体・省庁のサイトを調べてみたが,これは非常に微妙….要は公的施設と同じでできるだけ多くの配慮をするべきだし,し過ぎということは無い.そういえばもう6年も前の「イン博」のサイトでは全くWebアクセシビリティのことが考えられてなくて一部で紛糾したなぁ,というのを思い出す今日この頃.
  • 微妙なのが企業のサイト.基本的には高いWebアクセシビリティが確保されるべきとは思うが,そこまで手が回らないこともあるだろうし,必要と考えていない企業もあるだろうから今の段階ではWebアクセシビリティが確保されていないケースがあるのは仕方ないことなのかもしれない.将来的にどうなるかは未知数であるが….
  • ただ企業サイトでも次のようなサイトは高いWebアクセシビリティが確保されるべきだろう.例えば,交通関係の企業サイト,電話・電気・ガス・水道などのインフラ系の企業サイト,福祉用具を取り扱っている企業サイト.ちなみに私が今回Webアクセシビリティをネタにしたのはこの最後が引っかかったからに他ならない.

以上が私の考え方なのだが,正直なところ会社の人からも「分かりにくい」との指摘があったので,以前にも記事にしたことがあるが,「こうすれが簡単にある程度までWebアクセシビリティを確認し,高めることができるよ」という方法を記載しておこう.下に行くほどレベルが上がる仕組みとなっている:).

  1. Internet Explorer,Netscapeなど一般的なブラウザを用いて「画像を表示しない」「音声を再生しない」「動画を再生しない」「プラグインも使用しない」設定にしネットサーフしてみる
    これが一番簡単な方法.Flashのみで作られたサイトはここで撃沈してしまうことが多い.また画像をベースにしてエリア別にリンクを張っている場合も,どこにリンクされているのか分からないというかな~り辛い状態に追い込まれることが多い.これはどちらかというと視覚・聴覚に障害のある方へのWebアクセシビリティの向上に使える方法である.
  2. 同じく一般的なブラウザを用いて(今度は普通の状態),マウスを用いずにキーボードのみでネットサーフしてみる
    Windows系OSの場合,ショートカットキーやキーボードナビゲーションという機能を用いることによってマウスを用いなくてもソフトが使用できなくてはいけない,というルールがある(実際のところ利用できないソフトも多々ある訳だが).キーボードのみでネットサーフを行なうというのが正にキーボードナビゲーションなのだが,[TAB]キーでフォーカス移動,[Enter]キーで決定しリンク先に飛ぶことができるかどうかを試す訳である.視覚に障害のある方で視覚をほとんど活用できない方の場合,音声を用いてパソコン操作を行なうことがあるが,マウスを使用せず操作はキーボードのみで行なう.キーボードナビゲーションを使えるサイトで無い場合,サイトの移動が困難になる場合がある.また,肢体不自由の方も場合もネットサーフを行なう際,キーボードナビゲーションを用いることが比較的多いため不自由をすることがある(ソフト的にマウスカーソルを動かすことのできるソフトもあるがスイッチひとつでマウスを操作するのはかなり時間が掛かるしストレスがたまる).
  3. テキストブラウザをインストールしてみてどのように見えるかを確認する
    私が実際にやっていてお勧めする方法.Lynx(リンクス)というテキストブラウザを用いるのが分かりやすい.かなり前は導入が大変だったが先日新しいLynxをインストールしてみてびっくり.ごくごく一般的なソフトウェアと同レベルで導入が可能である.これでサイトを見ると当然文字しか現れないため,どこに不具合があるのか非常に分かりやすい.ちなみに画像については代替テキスト(alt属性で指定したもの)が表示される.クリッカブルマップについても同様.フレームを用いたサイトの場合,各フレームのタイトルが表示・リンクされる.タイトルをつけていない場合,URLのみしか表示されないのでどのようなサイトであるのか判断がつかない.このようなことは全盲の方の用いる音声ブラウザで陥りやすいトラブルとほぼ同一であるため,Webアクセシビリティの向上には非常に有効.
  4. 音声ブラウザを用いて確認する
    これがベストなのは間違いないのだが…如何せんファンキープライスなので私も行なっていない.まぁLynxで大丈夫だったらほぼ大丈夫とは思うケドも….もし異論があればコメントなりトラックバックなりでご連絡を頂ければ非常に助かるのでよろしく.

ま,こんな感じかな.明日にでもこれをまとめて会社の担当者につたえようかなぁ.今日はここまで.


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