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2009観劇記 その23 [演劇]

正確に書くと「今立ち上げのお手伝いをしている劇団のアトリエでの公演」のお手伝いに行ったので「観劇」では無いけど,昼の公演を観ることができたので「前売りチケットを購入した前提で」感想を書きます.関係者といろいろお話をしたので一旦頭をリセットしてニュートラルな状態にして…と.

 10月17日(土)昼 InVadeMap 「おまえにも罪がある」 (参番館路地裏劇場)

安部公房原作の作品.上演時間はちょうど2時間.正直なことを書くと途中観るのがツライ状況になった場面もあった.冒頭にQueenの楽曲を使ったダンスを使ったのはちょっと想定外だったけど,作品とは全く違う世界観を持つ曲を使用したのは面白かった.ただ基本的に劇中に音楽は使用していないので,冒頭との落差の大きさが「ツライ」部分に繋がっているような気はする.最後まで観るとQueenの曲が虚実を分けるひとつの分岐点として使われているのが分かるのでこのことは良し.

何せ役者の力量が問われる作品というのがひとつのポイント.かなりのハイテンション・ハイテンポで凄まじい量の台詞を言い続けているコトが強く残ってしまい,緩急が少ない分メリハリが無く作品の奥行き・立体感が平べったくなっているイメージが残ってしまう.作品の解釈が何通りにも取れてしまう作品なのでかなり難しいこととは分かっているが,役者陣が共有すべき事柄をまとめきれていないのかな,と感じた.「死体」の解釈だけでも何通りにも取れてしまうわけで.

ここまでネガティブなことを中心に書いたが,役者陣は気合入ってるし基礎はできてるし,「キーワードとなる事柄」の舞台上の表現は感心させられた.何よりこんな今に安部公房の難しい作品に挑む姿は素直な気持ちでナイストライだと思う.

 公演おすすめ度:100% (入場料:1,000円(前売り)/私が感じた価格1,000円)

いや,ホントね「死体」のとらえ方ひとつ取っただけでも,全く演出方法が変わるだろうなぁ,ということを痛感しました.私としては「死体」は「男」の中にのみ存在するので,うまくかけないけども「ふたりでひとり」的な演出をしたくなるような気がします.それだけ役者も演出も観客も「想像力」を呼び起こさせてくれる作品なんだろうなぁ,と感じました.


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