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史上最年少チャンピオン誕生?(F1ブラジルGP) [F1]

9月25日,ブラジル・サンパウロ郊外のインテルラゴスサーキットで行なわれたブラジルGPを回顧.決勝前日から当日朝方まで大雨が降り,レース当日の天候は曇,路面コンディションはパッチ状にウェット部分の混じるドライ.

ここブラジルでアロンソ(ルノー)が3位以上の成績を残すか,ライコネン(マクラーレン)が3位以下の成績の時点で史上最年少チャンピオンの誕生となる.結果はいつものとおり皆さんご存知と思うので,箇条書きでまとめよう.

  • 予選はアロンソPP,ライコネンは5位
    ルノーはここインテルラゴスで予選絶好調.アロンソがポールポジション獲得,フィジケラ(ルノー)が3番手.マクラーレン勢は例によって燃料が多めなのか,モントーヤ(マクラーレン)が2番手,ライコネンは1コーナーでタイヤをロックするミスがあり,フィジケラとの間にバトン(BAR)を挟んでの5番手.ライコネン,ここから逆転できるのか?
  • スタート!
    今にも雨の降りそうな空の下,レースがスタート.毎年スタート後の1コーナー~S(エス)・ド・セナの間で順位が大きく変動し,クラッシュも多く発生するところ.まずは上位集団,アロンソは絶妙のスタートでモントーヤを封じ込める.一方のライコネンは1週め終了までにフィジケラ,バトンを交わし3位浮上.
    下位集団でジャンプスタートを決めたのはグリッド最後尾からスタートした佐藤(BAR),1週め終了時点で11位まで浮上.これには理由があり,ウェバー(ウィリアムズ)と今回も結局代打出場のピッツォニア(ウィリアムズ)のウィリアムズ2台とクルサード(レッドブル)が絡むクラッシュがスタート直後1コーナーで発生していたのである.ピッツォニア,クルサードがその場でリタイア.ウェバーは何とかピットに戻り,日本GPの予選出走順を下げるために20周以上遅れて再発進(最終的に周回数不足でDNF,次戦の予選出走は4番手).
  • 再スタート
    ピッツォニア車とクルサード車を排除するためセーフティカーが介入.元CARTチャンピオンのモントーヤはローリングスタートの名手,前方のアロンソの隙をうかがう.3週めにセーフティカーがピットロードに去り,レース再スタート.1コーナーでモントーヤがアロンソに急接近.その後方ではM.シューマッハ(フェラーリ)に先行されていたフィジケラがオーバーテイク.バックストレートではモントーヤがアロンソをオーバーテイク.マクラーレン-ルノー-マクラーレン-ルノーの隊列でレースは進む.
  • 今回の先生は誰?
    今年のレギュレーションの問題点として,予選で決勝で使用する燃料を搭載するため「最速の車が前に来る訳ではない」というのが挙げられる.また,空力に敏感になりすぎている車のため乱気流によりオーバーテイクは至難の技.おかげで毎回レーシングスクールが発生する状態となっていたが,今回の先生はバトン,スタートで4位から6位に順位を下げたにも関わらず,何故か後ろに車がぞろぞろ….
  • アロンソ慌てず騒がずポジションキープ
    アロンソは「表彰台に乗れればチャンピオン確定さ」発言のとおり,無理をせず2位のポジションをキープ.1回めのピット作業終了時に燃料を多めに搭載したライコネンに交わされ3位にランクダウンするが,それでも冷静にポジションをキープ.
  • ライコネンの作戦は1ストップそれとも2ストップ?
    その1回めのピットストップ.ライコネンのストップ時間は10秒強.常識的に考えれば2ストップ作戦であるが,戦略としては考えにくいとはいえ,燃料をまだ残した状態でピットインしていれば1ストップも考えられる.作戦はどっちだ.
  • 中盤のフェラーリ対BAR
    2ストップめのピット作業がそろそろ気に掛かる中盤,バトンと来期チームメイトとなるここがホームグランプリのバリチェロ(フェラーリ)がバトル.結果的にバリチェロがバトンをオーバーテイク.来期自分の乗るマシンを抜いたバリチェロの心境や如何に.
  • モンテイロ(ジョーダン),ストップ
    ここまで2回の入賞をはじめ,全レース完走と地味ながら堅実な走りをしていたジョーダンのモンテイロ.ついに第17戦めここブラジルでメカニカルトラブルのためリタイア.下位チームでチームに貢献していたのだが,残念…
  • ライコネン残り12周でピットイン
    結局のこり12周まで2ストップめを引っ張ったライコネン,先にピットインをしたモントーヤに再度交わされ2位にランクダウン.アロンソが3位,このままではライコネンが優勝してもドライバースタイトルは確定してしまう.果たしてチームオーダーは発動されるのか?
  • 優勝はモントーヤ,2位ライコネン,3位アロンソ,ということは
    アロンソ3位ということで2005年のワールドチャンピオン決定!ここ数戦,アロンソの消極的な発言(表彰台に立ち続ければチャンピオンなど)に対し,さまざまな意見,批判が聞かれたが,24歳の若手がポイント計算しレースを組み立てていたと私は考えているので,むしろその堅実な走りにアロンソの「強さ」を感じていた(確かに地味な走りになるので面白くはないのは事実だが…).これによりアロンソは最年少ワールドチャンピオンとなった訳だが,これまで最年少ワールドチャンピオンの記録を保持していたのは,往年のブラジル人レーサー,エマーソン・フィッティパルディ.その人物の故郷でのチャンピオン確定に運命のようなものを感じてしまう,なんて言ったら言い過ぎか.
    一方のマクラーレンの2人,圧倒的に優位なマシンを持ちながら,このブラジルで「今期初」の1-2フィニッシュ.この「今季初」というのが信頼性の不足を物語っている.いくらなんでも安定感が無さすぎ.そのためグリッド降格による無理な作戦を強いられ,マシントラブル発生という悪循環に陥っていたシーズン序盤~中盤が悔やまれるところである.

結果15台完走.4位以降はM.シューマッハ,フィジケラ,バリチェロ,バトン,R.シューマッハまでがポイント獲得.フェラーリが地味にダブル入賞.

さきほど書いたとおり,ドライバーズタイトルはアロンソが手中に.面白いのがコンストラクターズタイトルの行方.ベルギーGPの回顧で書いたとおり,ようやくマクラーレンが1-2フィニッシュを決めたおかげで,マクラーレンの164ポイントに対し,ルノー162ポイント.たった2ポイントだがマクラーレンがついにトップに浮上.後2戦,どうなる?

これで残るのは極東シリーズの2戦.次回は10月9日決勝.場所はここ日本,おなじみの鈴鹿サーキットでのグランプリ.ドライバースタイトルの行方や如何に?来期シートのシートがまだ見つからない佐藤の4年連続ポイント獲得は成るのか?ということで.

そうだ,最後に忘れず書いておこう.
アロンソ,チャンピオン獲得おめでとう!


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ふぃぼなっち(ふぃぼなっちの気まま)

琢磨のトラブルを抱えての最後尾からの10位は、次の鈴鹿につなげれたのでまずまずの結果ではと思います。
次は鈴鹿!生放送!
鈴鹿では大きな期待をしているので頑張ってほしいです。
それと琢磨の「朗報」、早く聞きたいよね!
また遊びに来ます。
by ふぃぼなっち(ふぃぼなっちの気まま) (2005-09-27 07:15) 

yas-shi

佐藤ですが,日本GPで3位以内入賞を目指して欲しいです.
その佐藤ですがウィリアムズとも交渉したらしいですね.
ミッドランドに落ち着きそうな気配ですが….
確かに来期のウィリアムズはコスワースエンジンで戦闘力は無いかもしれませんが,
(現にバトンはウィリアムズを蹴ってまでBARに残留したわけで)
なんだかんだウィリアムズがホンダエンジンを失った1988年のように,
特定のコースでは威力のあるマシンを作りそうな気がします.
個人的には佐藤のウィリアムズへの移籍を期待してます.
by yas-shi (2005-09-27 09:17) 

as

お邪魔します!遂に新チャンピオン、アロンソの誕生ですね。なんか時代の流れを感じてしまいます。でも今回のジェンスはホンとに散々な走りで、まるで動くシケイン状態。あの人のせいで琢磨が・・・それは言わない約束ですね!次選、鈴鹿に期待です♪
by as (2005-09-27 22:13) 

yas-shi

asさん.こんばんは.
史上最年少チャンピオンの登場,すごいですね.
でも多分来年はマクラーレンも信頼性を上げてくるだろうし,
フェラーリも黙っているわけは無い.
日本の2メーカーもエンジン規定変更の隙をうかがっているだろうし…

来シーズンこそ,アロンソがどこまですごいか分かる気がしますね.
歴代の名ドライバーは連続してチャンピオンになる例が多いですし.
ちなみに該当するレーサーを挙げると,シューマッハ,ハッキネン,
セナ,プロスト,ブラバム,ファンジオ,アスカリと凄いレーサーばかりなんですね.
アロンソが来年の他ドライバーの反撃を食い止めることが出来るか,
今から楽しみです,って早すぎ:).

追伸
asさんのblog読んで気がついた.私も自分より年下のドライバーが
チャンピオンになるの,初めてだわ.
そう考えるとシューマッハが王座に君臨していた期間の長さが分かりますね.
by yas-shi (2005-09-27 22:29) 

はまちゃん

先日は私のブログに足を運んでいただいて、ありがとうございます。
2年前の秋に、琢磨選手がトークショウでオートバックスに来た時に
握手をしました。握手のときに
「絶対に勝ってください」と言って、その時、目が3秒くらい合って
「ありがとう」って琢磨選手は目が輝いてました。
その後、アメリカGPで3位に入った時はうれしかったですね~。
鈴鹿では、ぜひ真ん中に立ってもらいたいです。
可能性はあると思います。
by はまちゃん (2005-09-28 01:02) 

yas-shi

はまちゃんさん(この書き方でよいでしょうか),ナイスとコメントありがとうございます.
佐藤と握手したってうらやましい!
コメントの中に書かれてる2004年のアメリカGPなんですが,
あの3位ってチームのピット戦略のミス(セーフティカー中にピットに入れない),
ピット作業のミス(作業自体が遅い)があっての3位なんですよね.
実際,コンスタントに速いラップを連発し,オーバーテイクしまくってた訳ですが.
当時,私のサイトで
「佐藤が3位を獲得したことはうれしいけど,
 BARのミスで優勝できたレースを失っての3位,勿体無い」
みたいなことを喜びと怒りを感じつつ書いた覚えがあります.
がんばって日本GPでてっぺんに立って欲しいですね.
by yas-shi (2005-09-29 00:58) 

yas-shi

レプトンさん,こんばんわ,つか,おはようございます.
(微妙な時間にコメント書いてるな,オレ)
皆さんのコメント呼んでると,日本GP見に行きたくなってきたんですけどね.
多分,家で観戦してると思います.引越し直後の日曜日ですし.
佐藤の応援がメインだな,日本GP.がんばれ~!
by yas-shi (2005-09-29 03:39) 

レプトン

こんにちは!
つぎはいよいよ!ですね。BARはいつにない琢磨への力の入れようと聞きました。ブラジルの結果もまずまずってことなので、ぜひ表彰台でシャンパンを撒き散らす姿が見たいですね。
by レプトン (2005-09-29 12:22) 

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